1999年フランスの旅 – 11 –

1999年10月24日 雨のちくもり(21日目)カンヌからトゥールーズへ

8時起床。9時ごろチェクアウトして駅へ。大雨。駅でパンとおやつを買う。今日これから次に向かうトゥールーズは結構遠いのだ。9時46分の列車に乗り目的地には16時19分に到着した。トゥールーズはフランス南西部ピレネー山脈のふもとに広がる、ラングドック・ルシヨン、ミディ・ピレネー地域の中心都市である。カンヌからボルドーに向かう途中にあり煉瓦造りの美しい街並みが有名だ。

駅から歩きながらホテルを探す。駅前は雑多な感じなので街の中心に向かってしばらく歩いて決めた。ヨーロッパの街によくある作りで、鉄道が敷かれるより先に街が出来上がっているので街の中心部から離れた場所に鉄道駅がある。広場と教会と市庁舎を中心に広がった歴史ある街並みを旧市街として残し、少し離れた駅の周辺がまた新しく栄えて新市街となる。

ホテルに荷物を置いて出かけることにした。まずは観光案内所で情報収集だ。が、今日は日曜日なので閉まっていた。駅に行って時刻表をもらおうをするがそれも日曜日のためクローズ。しょうがないのでホテルに一旦戻り昼寝。19時ごろ夕食に出かける。街をしばらく歩いて小さなレストランへ。

ポ・ト・フー85Fを二人前オーダー。ポトフはフランスの家庭料理の超定番だ。でも本場のポトフはなかなかワイルドな料理である。まずはブイヨンだけがスープカップに入って出てくる。肉と野菜の出汁がよく出た美味しいブイヨンだ。フランス家庭料理には煮込み料理を作ったらスープをまず前菜として食べて、その後に具をメインディッシュとして食べるというパターンがよくある。ブイヤベースなんかもそうやって食べる。フランス的には前菜を食べてからメインディッシュという2皿構成で食事をすることが重要らしい。

ブイヨンの後は肉の塊と野菜がゴロゴロ入ったポトフ本体(?)が出てきた。使う肉は牛肉で、すね肉や骨付きテールやバラ肉などの部位とにんじんやポロネギなどの野菜がたっぷり。マスタードや塩をつけながら食べる。さらには短く切った太い牛骨がゴロっと入っていて、どうすればいいのかな?と思ったら中のとろりとした髄をスプーンですくって食べるらしい。味付けは塩胡椒程度のシンプルさなのに旨みもボリュームもたっぷりで大満足だ。

デザートには羊乳のフレッシュチーズに蜂蜜を添えたものとイルフロッタント。この辺りは山岳地帯が近く様々な山のチーズが生産されている。羊乳のチーズも有名で羊乳製のブルーチーズ「ロックフォール」の生産地もこのエリアだ。オーダーした羊乳のフレッシュチーズは濃厚でまろやかで蜂蜜が良く合う。イルフロッタントはフランスの伝統的なデザートで、茹でたふわふわのメレンゲにアングレーズソースを掛けて食べる。卵黄と牛乳とヴァニラを使ったアングレーズソースはフランスのデザートの基本だけど「イギリス風の」をいう名前なのが面白い。一説にはイギリス人でも作れるぐらい簡単なソースという意味らしいけど……。

パン 56F、おやつ 10F、夜ごはん 288F
計 354F(6,372円)

カンヌのホテル 328F×3泊=984F(17,712円)

1999年10月25日 晴れ(22日目)トゥールーズ二日目
9時起床。9時30分出かける。観光案内所と駅に行って情報収集。本当はロクフォールの生産地に行きたかったのだけど山奥にあるため行く方法がなく断念。予定を少し変えてトゥールーズに2泊、次のボルドーはゆっくり4泊にすることにした。
今日はトゥールーズの街をじっくりと観光することにする。トゥールーズはフランス第五の都市で意外と大きな街だ。名物は鴨とフォワグラとロックフォール。歴史的な建造物が多く残っていて見どころの多い街だ。このあたりは石があまり採れなかったため煉瓦を焼き建物を作っていた。そのため煉瓦造りの特徴的な赤い街並みが生まれた。

まずはサン・セルナン・バジリカ聖堂へ。尖塔が印象的な大きくて美しい教会。街を歩きながらランチとしてパニーニを買ってキャピトル広場まで行ってその辺に腰掛けて食べる。街の中心にあるキャピトル広場はかなりの広さがある四角い広場で街の象徴となっている。広場の周囲にはカフェが軒を連ね店先にはテーブルがぎっしりと並びいかにもフランスらしい光景だ。午後はオーギュスタン美術館とジャコバン修道院を見てまたキャピトル広場に戻りカフェで一休み。

旧市街のすぐ近くには雄大なガロンヌ川が流れる。川まで行って川べりを散歩。ガロンヌ川はスペインとの国境のピレネー山脈から流れ出てトゥールーズを通りボルドーでドルドーニュ川と合流し大西洋に流れ込んでいる。
スーパーで少し買い物をして17時ごろホテルに帰り昼寝。

19時出かける。さて今夜はこの地方の名物料理を楽しみたい。鴨とフォワグラが名産地のこの地方の料理といえば「カスレ」。カスレはインゲン豆を煮たものと肉類(鴨、羊、ベーコン、ソーセージなど)を土鍋に入れて焼いた熱々、コッテリ、ボリューミーな一品。フォワグラを取った後の脂の乗った鴨のことをマグレ・ド・カナールというのだけど、もも肉はかなり硬くなるので脂でじっくり煮込んでコンフィにするのが定番。カスレにも上にでっかい鴨のコンフィが乗っているのがトゥールーズ風だ。

街を歩いているときに目をつけておいたレストランへ。135Fのカスレのコースを注文。前菜にはフォワグラのテリーヌをオーダーした。びっくりするぐらいBigなフォワグラが出てきてテンション上がる。フォワグラには貴腐ワインでしょ!ってことでグラスのソーテルヌ25F×2を合わせて。ますますテンション上がる。いよいよカスレの登場。熱々の土鍋にたっぷりの豆の煮込み、しっとりパリッと焼けた鴨のコンフィ、豆に埋まったいろんな肉類が楽しい味わい。期待に違わぬボリュームとコッテリ脂を地元産のワインで堪能した。締めにはリンゴとクリームのデザートとcafe。
昼ごはん 49F、美術館 20F×2 10F×2、カフェ 36F、買い物 8.25F、夜ごはん 384F
計 537.25F(9,670円)

キャピトル広場のカフェ

ガロンヌ川、ボルドーを通り大西洋に流れる

フォアグラ&ソーテルヌ!!