長々と綴ってきましたがこの旅行記もやっと終わりが近づいてきました。
今回約26年ぶりにフランスに行って最初に思ったことは観光客が多い!と言うことです。まあ、自分も観光客なんですが笑。ニュースによると2024年のフランスの外国人観光客はオリンピック効果もあるとはいえ1億人を超えたそうです。フランスの人口は6800万人ほどですから実に人口の1.5倍と考えるとすごい数字です。日本のインバウンドは増えたと言っても3800万人程度だそうですから。
そのせいもあるのでしょうが昔に比べると観光客によく接するレストランやホテルやお店ではまず英語で話しかけられ、メニューも英語版が用意されてるか英語併記が標準でした。昔はフランス人は英語を喋ってくれないなんてことが言われていましたが時代はすっかり変わったんですね。(まあ、私たちが英語を喋れるとは言っていませんが……笑)
ただヨーロッパはどこも観光客が多すぎて地元の人は辟易としていることも事実でしょう。でも観光関係のGDP寄与率は高く雇用もたくさん生み出していることは間違いないんだと思います。観光客が多すぎてルーブル美術館の職員が終日ストを行い待遇改善を訴えたりと言うこともあるようですが……。
それだけたくさんの人を惹きつけるフランスの魅力は、美食やワインだけじゃなく、芸術、歴史、街並み、建築、音楽、ファッション、自然の景観など多岐に渡るところだと思います。誰でもなにか一つぐらいは心惹かれるものが見つけられる国ではないかと思います。
特に景観に関しては歴史と文化を保護する意識がとても高くどこも街並みが昔とほとんど変わっていないのが嬉しいところですね。石造りの建物で地震も少ないということもあるのでしょうが建物の内装は変えても外観は守り続けるということに関してはさすがだと思いました。実際はそれによって生じる不自由さもあり、エレベーターなどが少なかったりクーラー付けるのが超大変だったりそこで暮らす人々の苦労も偲ばれます。でもその努力の積み重ねがフランスを世界一の観光大国にしているのだと思います。
円安ユーロ高もあり物価は高いという覚悟で行きましたが実際の感覚としてはどうだったかと言うと。
ホテルに関しては時期による上下はかなりあるかとは思いますが、地方は早く予約を取れば高くはないです。今回も2名素泊まりで一泊一部屋80ユーロと100ユーロだったから日本と同じかむしろ安いぐらい。パリのホテルに泊まるとすると2人で3万円〜と言う感じでしょうか。最近は日本もホテル高いので同じか少し高い程度ですかね。
鉄道やバスも日本と同程度か早めの予約をすれば安いぐらい。レストランやパティスリーなどはやや高いけど感覚としては日本の1.5倍ぐらいですかね。最近の日本の物価高で全体的にそれほど日仏の価格差がなくなっているのかもしれません。
逆に日本より安いものもあります。バターやチーズを筆頭に乳製品は安い。フランスを鉄道で移動するとどこまで行っても牧草地で改めてびっくりするのですがフランスって酪農大国なんですよね。
パンも安いですね。焼き立てクロワッサンが1.5ユーロから2ユーロで買えるし、バゲットも1ユーロぐらいからです。それがめちゃくちゃ美味しいんですよね。フランスのパンは本当に美味しいな〜って改めて思いました。
そういえば、久しぶりにフランスのパン屋さんを見て思ったのは日本のパン屋さんってすごくたくさんの種類のパンを作ってるってことです。
フランスの標準的なパン屋だと、食事用のパンはそれなりに種類があってバゲットをはじめ成形違いでバタールやフィセルやエピなどなど。他にカンパーニュやセレアル、コンプレなどの雑穀系パンもいろいろ充実しています。ヴィエノワーズ(甘いパン)は朝食やおやつ用でクロワッサンやパン・オ・ショコラなど。この写真にあるようなラインアップが代表的なものですね。
で、フランスに無いパンと言えば惣菜パン。意外かもしれませんがフランスにはほぼないんです。チーズフランスもマヨコーンパンもソーセージパンもない笑。オリーブを焼き込んだパンぐらいならあるかも……?
フランスのパン屋で具材の入ったパンと言えば、バゲットに具を挟んだサンドイッチ、食パン風のパンを使ったクロックムッシュ、(パンではないけど)キッシュですね。ベーコンエピってフランスっぽいですが、何も入ってないエピ(麦の穂という意味)なら見かけたけど、ベーコンの入ったエピってフランスで見たことない気がします。フランスにもあるんでしょうか……?
キッシュ、クロックムッシュ、バゲットサンド。これはルーブル美術館の中なのでかなり高い。
甘いパンも上のヴィエノワーズと言われるものが主で見た目は意外と地味めなので、日本のように色とりどりではないですね。デニッシュ系があっても果物を焼き込んだタイプで、生のフルーツとクリームを乗せたデニッシュなんて基本ないと思います。
逆にフランスのパン屋にあるものはケーキです。フランスってケーキ屋とパン屋の境がだいぶ曖昧で、ケーキもあるパン屋か、パンもあるケーキ屋のどっちかって感じなのです。だからその辺の街のパン屋でもたいていちょっと美味しそうなケーキも売っているのです。
実は最近は日本風のパン屋さんの出店が増えているらしいです。日本風の食パンも「shokupan」として認知され、甘くてふわふわのクリームパンやメロンパンなどの日本風菓子パンや惣菜パンの人気が出つつあるとか。
話がそれましたが他にスーパーで売っている野菜や果物やお菓子や酒類や水は日本と変わらないぐらいの値段ですね。だから意外と物価が高いという感じはなかったかも。
ただ、チョコレートは世界的なカカオの値上がりでフランスでもなかなかなお値段になりつつあります(泣)。
(1€ 約164円)ネスプレッソ10個2.8€、牛乳1L 1.49€、白ワイン(ミュスカデ)7.2€、水1.5L 0.32€、ビール3.35€×2。(ビールは適当に買ったけどもっと安いのもある)フランスの付加価値税(TVA)は内税表記で食料品は5.5%で酒は20%。
今回の旅行は5月末から6月初めにかけて行ったのですがこの季節はとても過ごしやすかったのでフランス旅行には4月から5月をオススメします。今回はお天気がずっと良かったせいもあり気温は思っていたよりも高く日本とほぼ同じぐらい。アヌシーもリヨンもパリも日中は半袖でも過ごせるぐらいの陽気でした。何よりもこの時期は日が長いのがいいんです。意外と高緯度のフランスは夏と冬の日の長さにかなり差があります。
夏至に近いこの季節はとにかく日が長く22時ごろまで空が明るいんです。慣れない土地にいても安心感があり、夕食を食べた後もまだ夕暮れの明るさというのはとても過ごしやすいです。
6月も半ばを過ぎると日によっては30度を軽く超える猛暑の日もあります。ヨーロッパの国々はクーラーの普及率が低くホテルやレストランでもクーラーないのが当たり前なんです。以前ならそこまでの気温にならなかったはずが温暖化の影響か猛暑になることも増えてなかなか大変です。クーラーで凌げる日本の暑さとはまた違ったキツさがあるので暑さが苦手な人は夏は避けたほうが無難かもしれません。また、7月8月はフランス人の大好きなバカンスシーズンに入るためパリからパリ人が消えて観光客だけになるんです。人は減るけどお目当てのお店もバカンスの長期休暇に入る可能性大なのでガッカリすることもあるかもしれません。
9月になればまただいぶ過ごしやすくなりますね。ただ秋になるとどんどん日が短くなって朝はいつまでも薄暗いって感じになってくるので旅行シーズンとしてはまあまあかな……。冬期は12月半ばから1月半ばまではお店は休業が多くなるのと、日がとても短くなって芯から冷える季節です。航空券やホテルは安いのでそのメリットはありますが。
なのでフランス旅行におすすめのシーズンは4月5月がイチオシ、3月6月9月が次点といったとこです。
旅行のやり方もずいぶん変わっていてまずなにかと予約が必須。ルーブル美術館をはじめとした各種美術館も、エッフェル塔や凱旋門やノートルダム大聖堂などの観光施設も基本的に時間指定のオンライン予約が推奨されています。予約なしでも入れないわけではないですが大行列に並ぶ覚悟が要りますね。
他にもホテルだけではなくレストランもたいていオンライン予約ができるので行きたい店があるなら予約して行くと安心です。人気の店だと直前だと予約が取れないことも多々ありますからね。予約をしていた場合、ホテルやレストランから予約の一日か二日前になると予約確認のメールが届く場合があります。こちらからも「予定通りです」との返信が必須の場合がありますので旅行中も届いたメールは確認した方がいいです。
今回の旅行はアヌシー→リヨン→パリと田舎からだんだん都会に移動したのですがこれが意外と良かったです。普段から田舎に暮らしているので徐々に人混みに慣れて行くというか……笑。やはり日本に比べると治安面では色々と心配があります。とにかくフランスはスリと置き引きにくれぐれも気をつけろ!というのが定説です。今回は運良く特に危険を感じることはなかったんですが、実際に被害にあった話はたくさん聞きます。
万が一パスポートやクレジットカードを盗まれると実際の被害だけではなく、その後の対処に時間と精神を削られせっかくの旅行が台無しになってしまうので絶対に被害に遭わないように対策はし過ぎるということはないのです。
今回の旅行でやっていたのは、薄いショルダーバッグに最も大事なもの(パスポート、クレカの入った財布は紐でバッグに繋ぐ、スマホもチェーンで繋ぐ)を入れて上着の中に斜めに掛けて宿から出たら絶対に外さない。上着の前は基本閉めておく。メインのカバンには小銭入れや上着や水や傘程度しか入れない。これぐらいは最低限の対策ですね。特にスマホを手にしている時にガッと持っていかれるなんて被害もあるそうなので、メトロ内や人混みではスマホを取り出さないぐらいの気持ちが必要です。
ヨーロッパのスリは子供や若い女の子の場合も多いのでとにかく人が近づいてきたら警戒すること。アンケートや寄付の募集を装おって接近してくるのも良くある手口です。人に話しかけられたらとにかく相手にせずバッグの口をしっかり握りしめて離れるのが最適です。本当にスリってびっくりするぐらい素早くカバンを開けてきて驚きますから。
最も危ないのがスーツケースなど全ての荷物を持って移動している状態です。要は街に着いた時と出発する時ですね。複数の荷物を抱えているとどうしても意識が分散してしまうのでスリや置き引きにとっては格好の獲物。ちなみにパリで空港と市内間の移動で安全な順はタクシー→ロワシーバス(空港バス)→RERです。一人旅だったり慣れないうちは多少コストがかかってもタクシーなどを利用した方がいいようです。
昔は海外旅行といえばパックツアーで行くかバックパッカーとして行くかの二択ぐらいでしたが、今はいくらでも情報が集められて予約なども簡単に取れるので個人旅行のハードルがグッと下がったように思います。
私たちも26年前は往復航空券とガイドブックだけ握りしめて日程もホテルも行き当たりばったりの旅でしたが、スマホがあるってなんて旅が楽になるんだ!って実感しました。ヤギたちのことを考えるとそうそう遠出は無理なのでまたしばらくは想いを馳せるだけになりそうですが、またいつかフランスの美味しいものに出会いに出かけたいですね。









